こはさんかいのくびかせ

親というものは子供の可愛さに惹かれ
一生を捧げてしまうものであるという事。

親の愛情を言ったもので
三界とは現在・過去・未来を言い
一生を子供のために費やし
自由な時間はほとんどないのだという事。


親子は三界の首枷
子は厄介の首かせ

• 首枷（くびかせ）

罪人の首を主に木の板のようなものを使用し挟み自由を奪う拘束具。
場合によっては両手も一緒に拘束されほとんど何もできない状態となる事もある。
罪人の首に取り付けられたもので
大きな木の板で首を囲まれるためかなり行動は制限されると思われる。

こはかすがい

夫婦の仲があまりよくない状態であっても
子どもへの愛情の為に夫婦お互いに縁を保っているという事。

子どもがいるため夫婦関係は継続できる事で
愛情がさめかかっていても子供への愛情は夫婦ともにあるので
子どもの為と思い離婚などという考えを選択しないでいられる事。


子は夫婦の鎹
子は縁つなぎ
縁の切れ目は子でつなぐ

• 鎹（かすがい）

二つの木をつなぎ止めるために使用する特殊なコの字形をした釘の事。
ステープルなどとも呼ばれる。
また、コの字をしていない目鎹（めかすがい）という鎹もある。

こはうむもこころはうまぬ

子は親から生れてくるものですが
その心は親から生れてくるものではないという事。

身体は親が生んでくれたものだが
性格や生き方などの心の動きに関しては
生まれた後の本人の経験が関係しているという事。

姿かたちは親と似通っていても
性格までは同じではないのだという事。


鳶が鷲を産む

こはあるもなげきなきもなげき

子供はいればいたで悩みの種となり
いなければそれも悩みの種となるという事。

子供がいると子供の事で心配が絶えず
また、子供がいない事で別の悩みなどができるという事。

子どもがいない事の悩みは特に女性が感じているようで
他人から子供の事を聞かれたり
外出にも子供がいる事を前提とした施設などがあったりする事で
ストレスを感じるのだそうです。

• 子どもがいない事のメリット・デメリット

子どもがいない事のメリットは
自由な時間がある事で
趣味や仕事などにそれだけ打ち込む事ができるようになります。
子どもがいない事のデメリットはというと
将来年を取って体が自由にならない時助けてくれる子供がいない事や
当然ですが孫などができず
老後は夫婦で暮らすという事ですが
どちらがいいのかはご夫婦で話し合い
あまりストレスにならないほうを選択するのがよいそうです。

このみちばかりはべつ

恋愛とは立派で常識のある人でも分別を忘れてしまうという事。

恋の道はモラルなどでは抑える事ができないものだという事。

道ならぬ事。

• 道ならぬ（みちならぬ）

道徳などに背いている事。
道を踏み外す事を意味し男女の不道徳な関係などに用いられる。

このこころおやしらず

子供が考えて行動してる事は意外と親の事を思ってしている事なのに
親はその事を理解せず子供が無思慮であると感じる事。

親は何時までも小さかった頃の子供を見ているが
子供はそれなりに成長しているという事。

親が子の成長に気づけない事。

親の心子知らずと逆になったもので
お互いに理解を深める事が大事であると説いたもの。

こぬかさんごうあったらむこにいくな

婿入りは辛い思いをするので軽はずみにはしてはいけないという事。

婿入りとはかなりな苦労を伴うので
わずかばかりの財産があるのであれば婿入りせず
自分で所帯を持ち家長となるのがよいという事。

婿に行くというのは相手の家の財産を相続する事になりますが
大事な娘と財産をわたす義父母は
それだけの事をするため厳しい目で婿を見がちで
妻のほうも自分の実家であるため遠慮がなく
夫婦関係は妻のほうがはるかに上となる事から。


来ぬか来ぬかと三度言われても婿と養子には行くな
小糠三合有ったら入聟するな
養子に行くかいばらの藪を裸で行くか

• 粉糠（こぬか）

小糠とも書く。
穀物を精白するときに出る表皮や胚芽などが砕けて粉になったもの。
そのままでは食べる事はできないがぬか漬けを漬けるために必要で
そのほかにも昔は洗剤として使用する事もあり
家畜の飼料としての使用も可能です。
《粉糠三合》という場合には婿養子を指し軽蔑した呼び方となります。

こにひかるるおやごころ

子供に愛情を持つあまり親の心が思慮分別をなくし
誤りを犯してしまうという事。

子を愛するあまり親は物事をよく考えて判断する事ができなくなるという事。

自分の子供を過剰に溺愛し道理をなくすこと。


子に迷う親心
子故の闇
子に惹かされるは親の因果
親馬鹿

こにすることをおやにせよ

子供に対し与えるような慈愛に満ちた心を
親に対しても向けなさいという事。

自分が我が子に対する愛情と同じく
親も自分には愛情を注いでいた事に気づき
与えられた愛情を親にも持ちなさいという事。

自分が親になったのなら
親が自分に与えてくれた慈愛の心に気づき
その愛情を返しなさいという事。


子程に親を思え

こにすぎたるたからなし

人生で子供に勝るような宝物はないのだという事。

子供を持つと良い事も悪い事もある物ですが
全ては子を持つことによってできる経験であり
お金では買う事ができない貴重な物であり子供ほど最高の宝はないという事。


我が子にかえる宝なし
子にまさる宝なし
子は第一の宝
千の倉より子は宝
貧乏人に子は宝
娘三人もてば左うちわ
子宝

• 宝（たから）

個人にとってとても貴重で価値のあるもの。
誰もが価値を認める金や宝石などから
一部の人だけが価値を認める特殊な物など様々。
また歴史的な価値がある物や
特定の人物が使用した物などもそう呼ばれる。