草俯いて百を知る くさうつむいてひゃくをしる 慎み深い人は全てにおいて控えめで出しゃばる事もなく 一見すると何も知らないように見えるが 本当は色んな事をよくわかっているという事。 慎み(つつしみ) 控えめな態度で謙虚な事。 相手に失礼のないよう振舞う事。 慎み深いとは他人を大切にし愛情をもって相手と接する事。 慎むの反対は非常識や図々しい・デリカシーがないなど。 [0回]PR 臭いもの身知らず くさいものみしらず 自分の欠点や短所は自分では気づかないものだという事。 欠点は自分ではなかなか自覚できないという事。 自分の悪臭には自分では気づく事ができず 他人から指摘されてはじめて自分が臭っている事に気づく事から。 身知らず(みしらず) 自分の能力や身分をわきまえない事。 身の程知らずな事。 [0回] 臭い物に蓋 くさいものにふた 不体裁な事や不当とみなされる行為などを 世の中に気づかれないよう一時しのぎに取り繕うとする事。 臭い物に蓋をして臭いが漏れないようにしただけの事で 根本的な解決はせず臭い物はそのままであるのでただ問題を先送りしている事。 ちゃんとした問題解決をしない無責任な事に対する言葉。 蓋(ふた) 物の口に当てて中をふさぐもの。 かぶせて物を覆うもの。 [0回] 臭い物に蠅たかる くさいものにはえたかる 腐った臭いに蠅が敏感に集まってくるように 悪いものにはすぐ同じような悪いものが集まってしまう事。 悪者同士は惹きつけあい集まりやすく 悪い者はそのように徒党を組み悪事を働きやすいという事。 集る(たかる) 寄り集まる。 群がる。 [0回] 公卿の位倒れ くげのくらいだおれ 外見は華やかでよく見えるが勝手元はとても苦しい事。 見た目はよいが実際には見栄を張っていて中身はスカスカであるという事。 位倒れ(くらいだおれ) 地位の高さに見合うだけの内容がない事。 勝手元(かってもと) 台所・台所のほうの事。 そこから転じ暮らしそのものや食事の支度などを言う。 [0回] 公卿にも襤褸 くげにもつづれ 身分の高い高貴な人であっても 着ているものが粗末だと卑しく見えてしまうという事。 見た目の印象は大事だという事。 公卿(くぎょう・くげ) 公家のなかでも高位のものを指す言葉。 大臣や納言などの事。 襤褸(つづれ・ぼろ) 使い古したぼろきれ。 着古しの破れた衣服。 [0回] 釘を打つ くぎをうつ あとで間違えなどないよう念を入れて確認する事。 肝心な部分を強く確かめる事。 《釘を刺す》とおなじ。 日本の木造建築物は 車知(しゃち)や込み栓(こみせん)という工法を用い 上手にはめ込んで組み立てていましたが いつの頃からか念のために釘を打つようになり そこから念を押すという意味になったそうです。 車知栓(しゃちせん) 長方形の断面を持つ長く薄い複雑な形の栓。 オスとメスと呼ばれる加工された木材を打ち付けてはめる事で連結する。 古い民家やお寺などで使用されていた伝統ある継ぎ方。 [0回] 釘の曲がりは金槌で直せ くぎのまがりはかなづちでなおせ 悪い癖や習慣などは厳しい手段でなければ直せないという事。 金属でできた釘の曲がりをまっすぐに直すのには 金属でできた金槌で強く叩かなければなれない事から。 優しく金槌で叩いてもまっすぐにはならず効果がないという事。 金槌(かなづち) 金属製の主に釘を打つ大工道具。 別名《とんかち》とも言い 語源は釘の頭を打つ時はカチカチで部材に当たるとトントンと音が変わる事から。 [0回] 釘の裏を返す くぎのうらをかえす 間違いのないように注意に注意を重ねる事。 失敗しないよう細かいところまで気を配る事。 釘を打って固定物を貫通させた後に その貫通した釘の先を曲げて抜けないようにしてしまう事から。 釘(くぎ) 板や材木などを打ち付けて固定する物。 金属や木材・竹などの素材で作り打ち付けやすいよう先がとがっている。 [0回] 苦髪楽爪 くがみらくつめ 苦労の多い時は髪の毛が伸びるのが早く 苦労のない楽なときは爪が伸びるのが早いという事。 これとは逆に《苦爪楽髪》ということわざもあり 苦労をすると爪が早く伸び 楽をすると髪が早く伸びるというものですが 実際にはどちらも根拠はなく 苦と楽の対比として使われるようです。 解釈にも様々あり 髪や爪が伸び放題になるほど忙しく苦労しているので 余裕がある時よりも伸びるのが早く感じるとか 余裕があると爪も髪も適度に切っているので それほど伸びているように感じないなどあるそうです。 [0回]