諺-ことわざ

かんばつにみず

深刻に願い望む事。

日照りが続いたときに切実に雨が降る事を願う事から。

また、待ち望んでいたことが現実に起こる事のたとえ。

• 旱魃（かんばつ）

旱（ひでり）の事を言い
魃（ばつ）は中国神話に登場する《ひでりがみ》を言う。

また、魃とは特定の神を指すのではなく
各地に旱魃を起こす神がいてその総称とされています。

かんばつにききんなし

日照りが続き雨の少ない年は作物が育たないで飢饉になりそうであるが
実はそのようなときは人々が不作に気を付け
田んぼの水を気にかけ世話を余計焼くため稲が不作になる事は少ないという事。

逆に雨が多い時はどうしようもなく
雨が少ない年よりも多すぎる年のほうが不作になる事が多いようです。

• 旱魃（かんばつ）

雨が降らない事で起こる長期間水不足の状態。

日本では灌漑設備の発達により旱魃での大規模な被害は少ない。

• 飢饉（ききん）

農作物の実りが悪く食糧不足により人々が飢える事。

旱魃や台風・地震などの自然災害が原因のもののほかに
戦争や農業政策の失敗・経済の混乱など人為的な原因で発生する場合もある。

かんにんぶくろのおがきれる

我慢が限界を超えてしまい激しく怒る事。

今までずっと辛抱強く耐えてきたものが
何かをきっかけにもう我慢できなくなり怒りが爆発する事。

• 堪忍袋（かんにんぶくろ）

人が我慢出来てため込める量を袋に例えたもの
緒とは袋を閉じる口の部分にある紐の事で
これが切れてしまうともう袋に貯めこむことが難しくなるという意味から。

かんにんはいっしょうのたから

怒りを鎮め他人を許す事ができる人は
一生を通じて安らかで幸せに恵まれるものだという事。

腹が立っても他人を許せる人はそれが生涯の宝となり
円満な幸福が訪れるというもの。

人の過ちを赦す事はその後の人生にたくさんの利益をもたらすものだという事。

またそのような心掛けは一生大事にするべきだという事。

かんにんのにんのじがひゃっかんする

どうしようもない怒りであっても
それを耐え忍んで我慢する事はとても価値がある物だという事。

怒りや不快な感情を表に出さず
じっと耐える事が大切であるという事。

腹が立っても怒らずにいる事は
百貫という大金の価値があるのだという事。

• 堪忍（かんにん）

怒りをおさえて他人のしたことを許す事。

苦しみなどをこらえる事。

• 百貫（ひゃっかん）

一貫がいまの貨幣価値で計算すると約12000円となるそうで
それの百倍の価値がある物という意味になります。

かんにんごりょうしあんじゅうりょう

世の中腹が立つことが多いものだが
それですべて台無しにするよりも
我慢をしていればそれなりに利益があり
更に工夫を凝らせばもっと利益が得られるものであるという事。

短気をいさめたもの。

感情に任せて結果を急ぐよりも
我慢と熟思が重要であるという事。

• 堪忍（かんにん）

怒りを鎮め他人を許す事。
我慢する事。

• 思案（しあん）

色々と考える事。
創意工夫をする事。

がんにちょうようのれつあり

年長者や目上の者を敬わなければならないという事。

雁は並んで飛ぶときに年長のものと年少のものが順序良く並んでいる事から
鳥でさえ礼儀があるので人間はなおさら礼儀を守るべきだという事。

• Ｖ字飛行（ぶいじひこう）

雁やハクチョウなどの大型の鳥が飛ぶときによくＶ字型に編隊を組みますが
これは前方の鳥が羽ばたく事で後方に上昇気流が生じて
後にいる鳥はその上昇気流を利用できるため
力の消費を抑える事ができるという利点があるためそのような形になるそうです。

最先端の鳥はエネルギーの消費が激しいのですが
ときどき位置を交代しているそうです。

この編隊を組んだ飛行をする事により
1羽ずつバラバラに飛ぶよりも
70％前後飛行距離を伸ばすことができると言われています。

かんにかたびらどようにぬのこ

季節にふさわしくないので役に立たない事。

冬の寒い時に帷子を着たり
夏の暑いときに布子を着るのは意味がない事から。

• 帷子（かたびら）

夏に着る麻などで作った涼しい着物。

裏に何もなく薄い一重の着物。

• 布子（ぬのこ）

冬に着る裏に木綿の綿をいれた小袖。

また、木綿をたくさん入れた粗末な衣服の事を言います。

かんなんなんじをたまにす

人は苦労を経験していく事により
立派な人間に成長できるものだという事。

苦労のない楽な人生というものはあり得ず
また楽しかない人生を歩んでは人として成長できないという事。

辛い経験を耐えて超えた先には希望があるという事。

• 艱難（かんなん）

辛く苦しい経験をし悩む事。
困難に会い苦悩する事。

• 玉（たま）

優れたもの。
立派で美しいもの。

がんとるわなにつる

突然予想外の幸運が起こる事。

雁のような普通の鳥を捕獲しようとしたところ
鶴のような高級な鳥が捕れたという事から。

江戸時代の頃、鶴は白鳥と並ぶ高級食材で
《三鳥二魚》と呼ばれる5大珍味の一つとされていました。
一方雁は美味しい鳥とされ普段から食されていたものですが
珍しいものではなく一般的な食材だったようです。

• 雁（がん）

美味であったため広く食用とされ
その結果個体数が減ってしまったので現在では狩猟禁止となっています。

• 鶴（つる）

生息の為に多くの環境が必要なため絶滅危惧される種もある。
現在保護活動が活発な鳥類。