案じ置きには利無し あんじおきにはりなし 前からずっと温めていた知恵は いざというときになると役に立たない事があるという事。 考えた当時は良いことであったとしても 時代の変化や人の変化などにより意味のない物であったりしてしまい どんなに良い考えであっても色あせて時代遅れになってしまうという事。 時代遅れ(じだいおくれ) その時の傾向や流行に取り残されてついていけない事。 [0回]PR 案じてたもるより銭たもれ あんじてたもるよりぜにたもれ 心配などをして言葉などをかけてくれるよりも お金をもらったほうがありがたいという事。 同情はされても何も経済的な援助にならないので実質的なものがいいという事。 たもる(賜る) くださる。 もらう。 授かる。 [0回] あんころ餅で尻叩かれるよう あんころもちでしりたたかれるよう うまい話が舞い込んでくる事。 思いがけない幸せに会う事。 あんころ餅(あんころもち) 餅を小豆で出来た餡で包んだ物。 おはぎと似ているが中身が餅なので別物。 赤福などが有名。 尻を叩く(しりをたたく) やる気を起こすように励ます事。 また、早く行動を起こすように催促する事。 [0回] 鮟鱇の待喰 あんこうのまちぐい ちっとも努力せずに利益だけを得ようとする事。 アンコウは海底で小魚が来るのをじっと待ち 自分から餌を求めて動かない事から。 働かずにご馳走にありつこうとするずるい人に使う言葉。 鮟鱇(あんこう) 江戸時代は《三鳥二魚》と呼ばれた五大珍味の一つ。 身は淡白でカロリーは低いが 肝は栄養豊富でビタミンなど多く含まれ高カロリー。 [0回] あわを食って育つのは鯔の子ばかり あわをくってそだつのはいなのこばかり 慌て者を諫める言葉。 鯔は泥の中から餌を見つけ養分を取っていますが それがまるで泡を食べているように見えるため 慌てて泡を食うにかけた表現となっています。 鯔(いな) 《ぼら》の小さいもので成長するに従い名称の変わる出世魚です。 卵からかえったばかりのときは《おぼこ》や《すばしり》と呼ばれ それが成長して《いな》となります。 その後《ぼら》となりそれがさらに大きく成長したものが《とど》と呼ばれ 《とどのつまり》の語源となっています。 [0回] 鮑の貝の片思い あわびのかいのかたおもい 一方的な片思いの事。 鮑の貝殻は二枚貝の片方だけあるように見えるので もう片方の貝殻を探し求めているというイメージがあるため。 また、貝合わせをしようにも蛤などと違い貝殻が片方しかないため 片思いにかけた洒落た言葉になったそうです。 鮑(あわび) 巻貝の一種。 高級食材でコリコリした触感が特徴。 刺身やステーキなどで食べる。 [0回] 粟一粒は汗一粒 あわひとつぶはあせひとつぶ 百姓の苦労を物語ったもの。 粟一粒それぞれ作るのにも百姓の汗が一粒ずつの苦労をしているという事。 またそのように苦労をして作った食物を大事にしないといけないという事。 百姓(ひゃくしょう) 農業に従事する人。 農民。 [0回] 合わぬ蓋あれば合う蓋あり あわぬふたあればあうふたあり 人にはそれぞれ自分に合った方法や人物などの組み合わせがあるという事。 入れ物によって合う蓋や合わない蓋の組み合わせがあるように 人それぞれ自分に合ったものがあるという事。 蓋(ふた) 容器などの口をふさぐ物。 覆うもの。 [0回] 阿波に吹く風は讃岐にも吹く あわにふくかぜはさぬきにもふく 一つの土地で流行したものは たちまち近くの土地へ移りそれが広がり拡散するものだという事。 また、上の者がしたことは下の者がすぐにまねをするという事。 阿波(あわ) 現在の徳島。 讃岐(さぬき) 現在の香川。 [0回] 慌てる蟹は穴へ這入れぬ あわてるかにはあなへはいれぬ 慌ててしまうと普段普通にできている事であっても失敗してしまうという事。 非常事態ではいつもより落ち着くことが大事であるという事。 蟹の穴入り(かにのあないり) 蟹が慌てて穴に逃げ込む様を言ったもので 慌てふためく事。 [0回]