口たたきの手足らず くちたたきのてたらず 言葉は巧みでとても有能そうに見えるが 実際に仕事をさせると口で言うのとは裏腹に全く駄目である事。 口だけは達者で一人前の事を言うが 実際には半人前である事。 裏腹(うらはら) 背中と腹の事でお互い体の反対側にある事から全く逆である事。 あべこべである事。 あべこべ 彼辺此辺や彼方此方などと書き順序が逆転していたり反対である事。 あちらとこちらが入れ替わっているという意味から。 [0回]PR 口先の裃 くちさきのかみしも 言葉使いはとても丁寧でいるが 内心では全く相手を尊重していない事。 真剣な心から出た言葉ではない事。 真心のこもっていない事。 口先(くちさき) ただ言うだけで本心のないうわべだけのもの。 裃(かみしも) 江戸時代の武士が着た礼服。 後に庶民も礼服として用いる。 [0回] 口三味線に乗せる くちじゃみせんにのせる 上手に相手の関心を引き自分にとって都合のよい事を信じさせる事。 言葉巧みに言いくるめてだましてしまう事。 口先で言葉巧みに他人を騙す事。 口三味線(くちじゃみせん) 口で三味線を使った演奏を再現する事。 そこから転じ、口先で本心ではない事を言う事。 三味線(しゃみせん) 中国より伝来した三弦という楽器が沖縄で三線と変化し それを改良させた日本の楽器。 [0回] 朽ち木は柱にならぬ くちきははしらにならぬ 性根の悪い者や怠け癖のあるような者は頼りにならないという事。 ぐうたらな者に重要な事は任せられないという事。 朽ちた木は強度がもろく柱には使えない事から。 柱(はしら) 建築物などの重要と思われる部分を支えるもの。 集団の中心となり全体を支える頼れる存在。 ぐうたら 鋭気に乏しく、ぐずぐずとやる気のない様子。 [0回] 口から出れば世間 くちからでればせけん どんなに信用できる者や全くかかわりのない者であっても 一度口を開き秘密を話してしまうと それはもはや世間のすべての人に知られてしまうのと同じという事。 秘密は口に出して言った瞬間から秘密でなくなるという事。 そこから転じ口を慎むのがよいという事。 世間(せけん) 世の中。 日常の社会。 [0回] 口が動けば手が止む くちがうごけばてがやむ おしゃべりに夢中になると作業が疎かになってしまうという事。 仕事に集中するべき時に 話などに気を取られてしまうと作業がはかどらないという事。 口を使い無駄話をするとそれだけ手を使う作業が遅れてしまうという事から 黙って仕事に集中するのがよいという事。 疎か(おろそか) 大雑把でいい加減な事。 手抜きである事。 [0回] 口あれば食って通る肩あれば着て通る くちあればくってとおるかたあればきてとおる 衣食があれば何とか人は暮らしていけるものだという事。 どんなに困っても何とか暮らしていけるものなので それほど気に病んではいけないという事。 贅沢などしようとしなければ生きていけるものであるという事。 通る(とおる) 様々な意味がありますがこの場合は《成り立つ》や《通用する》の意味と思います。 [0回] 口あれば京へ上る くちあればきょうへのぼる やろうと思う気持ちがあればどんな難しい事でもできるという事。 その気になれば何でもできるという事。 口があってしゃべる事さえできれば 遠く離れた京でも人に道を尋ねて行けるという事から。 目あれば京へ上る 目と鼻があれば京へ上る 口があれば江戸まで と同じ。 [0回] 管の穴から天を覗く くだのあなからてんをのぞく 自分の知っている範囲の狭い知識や経験で 自分の経験したことのない大きな問題を判断してしまう事。 狭く小さな視野で自分の想像も及ばない大きな問題を推測しようとする事。 管の細い穴から大きな空を見てもわずかな範囲しか見えず 大空の全体が見えるわけではない事から。 管(くだ) 中が空洞の細長い棒状の物体。 そこから転じ物を見る目がとても狭い事。 [0回] 下さる物なら赤葉でも くださるものならあかばでも 人間の意地汚さを言ったもの。 ただでもらえるものであれば 大根の枯れた葉っぱでさえも喜んでもらう事から。 貰えるものは何でも貰うという事。 大根の葉 大根の葉は漬物や炒め物など食用になり 意外かもしれませんが枯れた葉でも使い道があり 少量であれば腐葉土としてよいそうです。 これにはさまざまな説があり あまり大量に大根の枯れ葉を入れると毒になるという意見もあるそうです。 [0回]