うだつがあがらぬ

いつまでも出世ができずにいる事。

生活がよくならない事。

• うだつ

家の一部なのですが二つの説があり

一つ目は隣との境の屋根瓦につける防火壁のようなもので
立派なものを付けるのが流行りであったことから。

二つ目は家の梁と棟木を支えるもので
それが棟木などに上から押さえつけられているよう
見えるためこう言われるようになったというものです。

うたがえばめにおにをみる

一度疑いを持ってしまうと
なんでも信じられなくなってしまうという事。

恐ろしいものが潜んでいるという疑いが心に生じると
何もない暗がりに鬼が潜んでいるような気がし
見えないものに恐怖を抱いてしまう事から。

疑心暗鬼。

ある男がマサカリを失くしてしまい
隣に住んでいる男が盗んだのではないかと疑いを持つと
その男の事がすべて怪しいと思えるようになった。
ところが数日後にマサカリは近くの谷底に落ちていて
自分が落としたのだと気が付くと
隣の男の事は何も怪しくないと感じたという話から。

うたがいはやぶれのもと

仲間同士で疑い始めると協力関係を保つことができず
目的が達成することはできないという事。

お互い信頼できずに行動をしてもよい結果は得られないという事。

• 疑事無功（ぎじむこう）

一度やると決めたら迷うことなくやり遂げるべきだという事。
信じずに行動してもよい結果にはならないという事。

うたがいはことばでとけぬ

一度疑いをかけられてしまうと
どんなに弁明してもなかなか誤解を解いてもらえないという事。

疑いをかけられるような行動は慎むべきであるという事。

• 詞（ことば）

言葉と同じ。
ものの言い方言葉づかいなど。

うたいちょうじてまいとなる

趣味にどんどんと夢中になっていく事。

最初は謡をならいそれが上達してしまうと
次は舞を習いたくなるという事から。

• 趣味にはまる人

ひとつの趣味にはまる人は
誠実で物事に慎重な傾向があるそうです。
また、趣味のない人は飽きやすかったり心に余裕がないのだそうで
適度な趣味を持つことはよい事のようです。

うたいてんぐにごじまん

趣味や勝負事で自慢話が多く
特に謡や碁にはその傾向が強い事を皮肉ったもの。

• 謡（うたい）

能の声楽にあたる部分で
今の時代で言うとカラオケのような感じかと思います。

• 碁（ご）

２人で行うボードゲームの一種。


今でいうカラオケ自慢やゲーム名人のような人を皮肉っているようなもの。

うそをつかねばほとけになれぬ

良い結果を得るための手段であれば
嘘をついても救われるという事。

仏であっても迷っている人たちを正しい道へ導くためには
方便を使いみたこともない極楽浄土の事を
まるで見てきたように他人に対して詳しく話す事から。

皆の良い結果のために得る手段であればよいという事であり
特定の人たちにとって良い結果の為で
他人に損害などを与える嘘も良いという意味ではないので注意が必要です。
そのような嘘は許されません。

• 極楽浄土（ごくらくじょうど）

仏の世界を清浄な国土を略し浄土といい
特に阿弥陀仏の浄土を極楽と呼ぶため極楽浄土と言われる。
現世の事は穢土（えど）と呼ばれけがれた国土という意味です。

うそをいえばじごくへいく

嘘を言ってはいけないという戒め。

子供へ言い聞かせるためのもの。

嘘つきは死後に地獄へ落とされてしまい
そこで閻魔大王に舌を抜かれてしまうという
子供にもわかりやすく嘘をついてはいけない事を言い聞かせたもの。

• 閻魔大王（えんまだいおう）

地獄の十王の中の一人。
俗説にこんにゃくが大好物だというものがあります。

うそもほうべん

嘘をつくのはよくない事だが
円滑に事を進めるためには必要な場合もあるものだという事。

病人への気休めでつく嘘や
好きな相手を肯定するためにつく優しい嘘などを言ったもの。

• 方便（ほうべん）

仏教用語で人を真実の教えに導くための仮にとる便宜上の手段。
目的を達成するための便宜上の手段。

• 便宜上（べんぎじょう）

そのほうが都合がよいという事柄

うそはっぴゃく

嘘だらけな事。

数多くの嘘である事。

• 八百（はっぴゃく）

数がとても多い事。
古代では八百（やお）は非常に数の多い事を表しそこから来たもの。