顎振り三年 あごふりさんねん 尺八を習うと最初の三年は顎の振り方を学ぶ事から 簡単に見える事であっても それを上達するには長い努力と苦労が必要であるという事。 容易に見えていても それを自分のものにするには長い練習が必要であるという事。 顎振り(あごふり) 尺八の奏法では顎を引いたり(メリ)浮かせたり(カリ)する事で 音程を変化させることができ また首を横に振る動作(横ユリ)でビブラートをかけたりという 繊細な技法を用い演奏をしている。 [0回]PR 顎で蠅を追う あごではえをおう 蠅を手で追い払う元気もなくなり顎を動かして追い払う事。 衰弱の激しい病人の事を言ったもので 体力の消耗や精神の消耗のひどい時に使われる。 顎(あご) 下あごの外面。おとがい。 人や動物などの口の上下にあり下のほうが動いて 物をかみ砕いたり声を出したりする器官。 蠅を追い払う事には使われません。 [0回] 阿漕が浦に引く網 あこぎがうらにひくあみ 些細な隠し事でもそれを何度も繰り返すといつからばれてしまうという事。 年老いた母親の難病に効くといわれる【ヤガラ】を 禁漁区の阿漕が浦でとっていた漁師が 最初はばれずに済んでいたが 何度も行ったためついにはばれてしまい 捕まったあげく簀巻きにされて沈められてしまったという伝説から。 ヤガラ 体が細長い体長2メートルくらいにもなる魚。 たんぱく質が豊富で白身の高級魚とされる。 [0回] 上げ舟に物を問え あげふねにものをとえ 何事も目はしを利かせて効果を出すことが大事だという事。 なにかをしている途中の人や先を急いでいる人たちに物を訪ねても 自分の用事があるので丁寧な回答をしてくれる事はなく 相手の事情を察するのが大事だという事。 川を下ってくる舟は流れに乗り急いで行ってしまうが それよりも流れに逆らい上に向かう舟であれば 進む速度が遅いのでそちらに尋ねたほうが良いという事から。 [0回] 開け放しの根性よし あけはなしのこんじょうよし 何でも思ったことをそのまましゃべってしまうのは 根っからのお人よしの悪い所だという事。 隠し事が出来ずにそれが問題を引き寄せることがあるという事。 根性よし(こんじょうよし) 一見すると善人のように解釈してしまいそうですが 方言で根性が良すぎてお人よしであるという事になります。 またそこから転じて根性が悪い人を皮肉った言い方でもあるそうです。 [0回] 明けて通せよ肥担ぎ あけてとおせよこえかつぎ つまらない者とはなるべく係わり合いにならないほうがいいという事。 肥桶を運ぶ者と関わり自分にそれがかかってはいけないため。 肥担ぎ(こえかつぎ) 下肥の入った桶を棒の両端につけてバランスを取り持ち運ぶ道具。 下肥(しもごえ) 人の糞尿から作られる肥料。 [0回] 開けて悔しき玉手箱 あけてくやしきたまてばこ 楽しみにしていたものの結果を確認すると 期待はずれで残念な結果だった事。 浦島太郎が乙姫からもらった玉手箱を開けてみると 期待していたような金銀財宝ではなく 老人になってしまう白い煙がでてきてがっかりした事から。 玉手箱(たまてばこ) おとぎ話【浦島太郎】にでてくる箱。 また、軽々しく開けてはいけない箱の事。 もともとは玉櫛笥(たまくしげ)という化粧品などを入れる美しい箱が 玉手箱になったといわれています。 [0回] 明けた日は暮れる あけたひはくれる 朝がくれば必ず日暮れもくるので いつまでも同じ状態がが続くわけではないという事。 よい時に調子に乗らず軽はずみなことはひかえなさいという事。 明け(あけ) 夜が明ける事。明け方。 [0回] 上げ膳据え膳 あげぜんすえぜん とても優遇してくれる事のたとえ 客を座らせたまま食事のお膳を前に並べ 給仕をしてもてなす事から。 膳(ぜん) 食事。 一人前の食事を載せる台。 上げ膳(あげぜん) 食べ終わった食事を片付ける事。 据え膳(すえぜん) これから食べる食事を出す事。 [0回] 胡坐で川 あぐらでかわ 何の努力もしないで物事が好都合に実現する事。 胡坐をかいたままで川を渡るように 自らは全く動かず思い通りの結果になるという意味から。 胡坐(あぐら) 両足を開き体の前で両足首が重なるようになる座り方。 中国北方・西方の民族(胡)から伝わった座り方。 こざとも言う。 [0回]