千石取れば万石羨む せんごくとればまんごくうらやむ 人の欲求や願望は果てしないという事。 武士が出世をして千石の俸禄を与えられる身分になると 次は一万石の知行地を貰っている者を羨ましく思うという事から。 俸禄(ほうろく) 武士の俸禄には領地が与えられる知行取りと 米を現物でもらう蔵米取りがあり 知行取りは主に旗本などのがこれに当たり ほとんどの御家人は蔵米取りであったそうです。 知行取りは領地で取れる農作物がすべて収入となる利点がありましたが 不作になると収入が減ってしまい、また領地を運営する人件費などもかかったそうです。 [0回]PR 線香も炊かず屁もひらず せんこうもたかずへもひらず 沈香もたかず屁もひらずと同じで大した個性のない事。 役に立つようなものではないが 特に邪魔になるような物でもないという事。 お線香のようにおごそかな香りがするわけでもなく おならのように不快な匂いがするとわけでもないという事から。 ひらず おならをする放屁の事を《屁を放る》といい 放る(ひる)とは《ひりだす》や《体外に出す》と言う意味があります。 その放るをまだ行ってはいない未然である事を《ひらず》と言います。 [0回] 囂しい かまびすしい 《やかましい》の雅語的な表現。 雅語とはみやびな言葉や 洗練された上品な言葉などの意味で 《うるさい》や《騒がしい》などを優雅に表現したもの。 《喧しい》とも書く。 また、囂を2個繋げた囂囂(ごうごう)という言葉は 口々にうるさく言い立てる様 多くの人が騒ぎ立てる事 などの意味となる。 [0回] 線香の心張り せんこうのしんばり 何の足しにもならない事。 線香をつっかえ棒の代わりに使おうとしても すぐ折れてしまい役立たずである事から。 心張り(しんばり) 昔の住居の引き戸や窓など横に開ける戸が開かないように 戸の内側から斜めに押さえ棒を置く事。 心張り棒(しんばりぼう) 心張りをするための棒。 つっかえ棒とも言う。 [0回] 千軒あれば共過ぎ せんげんあればともすぎ 千軒もの家が集まっていると お互いの家が商売をしたり雇用が生まれたりと 生計を立てる事が出来るという事。 千軒もの家があれば需要と供給を提供できるため お互いに生活が成り立つという事。 千軒あれば共暮らし 共過ぎ(ともすぎ) お互いに助け合って生活していく事。 [0回] 千金を買う市あれど一文字を買う店なし せんきんをかういちあれどいちもんじをかうみせなし 学問はお金だけでは習得できるものではないという事。 本人の努力なくして勉強は身につかないのだという事。 お金を出せば市場では色んなものが買えるが 文字を売っている店はどこにもないという事から。 一文字(いちもんじ) 一つの文字の事。 また、文字とは文章や読み書きなどの学問の意味にもなる。 余談ですが《いちもじ》と呼んだ場合 ネギの別称ともなります。 [0回] 千金は死せず百金は刑せられず せんきんはしせずひゃくきんはけいせられず お金の力の絶大さを言ったもの。 たとえ罪を犯したとしても 千金を払えば裁判官を買収し死刑を免れ 百金を払えば刑罰もうけずに済むという事から。 法であってもお金で解決できるという考えから。 銭は阿弥陀ほど光る 地獄の沙汰も金次第 銭ある者は生き、銭なき者は死す 千金の子は市に死せず 百金(ひゃくきん) 百両のお金の事。 そこから多額の金銭や価値のあるものなどの意味。 [0回] 千金の子は市に死せず せんきんのこはいちにしせず お金持ちの家の子供というものは お金の力で危機を回避する事が出来るため 町中で死ぬような事はないという事。 また、金持ちの子供は 悪事をはたらいてもお金の力でそれをもみ消す事が出来るため 死罪を免れるという事。 千金の子は盗賊に死せず 金持ち喧嘩せず 千金は死せず百金は刑せられず 千金(せんきん) 多額のお金の事。 大金の事。 市(いち) 多くの人の集まる場所。 市井(しせい)の事。 [0回] 疝気も釣りかた せんきもつりかた 苦しいと思える事であっても 方法次第では乗り越える事が出来るという事。 やり方によっては我慢できるという事。 痛みがきつい疝気でも 場合によっては我慢する事も出来ないわけではないという事から。 疝気(せんき) 下腹部一帯の痛みの事。 大腸・小腸・生殖器などの内臓が痛くなる症状の事。 [0回] 千貫のかたに編笠一蓋 せんがんのかたにあみがさいつがい 損得の釣り合いが取れなく不平等である事。 千貫のお金を貸したところ 担保に持ってきたものが編み笠一つだけだという事で 編み笠では千貫の補填にならないという事から。 千貫に編笠 千貫目のかたに竹の皮笠 百貫のかたに猿一匹 百貫のかたに笠一蓋 千両のかたに編笠 百荷に編笠 笠の数え方 笠は枚(まい)や蓋(がい)と言う数え方をし 蓋とは上からかぶせる物を数える時に使用するそうです。 [0回]