こもちになるとおしがものいう

子供が生まれるとどんなに無口な人でも
言葉を発せずにはいられなくなるものだという事。

子供とはコミュニケーションが大事で
色んな疑問に答えてあげたり
してはいけない事を教えたり
必要であれば叱ったりと
子供と口を利かずに生活するのは不可能だという事から。

• 唖（おし）

しゃべる事ができない発話障害者の昔の呼び名で
差別的であるとして
現在では聾唖（ろうあ）または聾（ろう）などと呼ばれる。
また、無口な人を揶揄する呼び名でもある。

こめをかぞえてかしぐ

無駄な事に時間や手間をかける事。

また小さな事ばかり気にして心に余裕のない事。

米を炊くのにわざわざ米粒の数を数える必要などないはずだが
それが気になってしまい数えてしまうという事から。

• 炊ぐ（かしぐ）

生米や生麦などを食べられるように煮たり蒸したりする事。
炊飯。

• 茶碗1杯のお米の数

農林水産書の相談事例によると
お茶碗一杯のお米が約150gで
炊く前のお米にすると約65gなのだそうです。
その数を数えてみるとおよそ3250粒ほどのお米だそうです。
ご飯は炊くと水を吸い膨らむため元の重さの約2.3倍位になるのだそうです。

こめやはさんどめにかえよ

米屋は最初は親切丁寧に良い米を売ってくれるものだが
慣れてくると手を抜いてきて悪い米でも知らないふりをして売りつけるという
昔の自由販売していた頃の話。

もちろん米屋のすべてがそのようなあくどい商売をしてるわけではなく
法整備が整っていなかった時代の話。

現代のネット販売詐欺に通じるような物で
よい取引相手の見極めが大事であるという事。

• 米の販売

現在では米の販売は《食糧法》によって定めがあり
年間20トン以上の取引をする場合には届け出が必要となります。
20トンとは2万㎏で10㎏の米袋2000個分となります。

こめのめしよりおぼしめし

親切な気持ちがうれしいという事。

御馳走を出してくれる事ももちろんありがたいが
その気持ちがとてもありがたいのだという事。


食うた餅より心持

• 思召し（おぼしめし）

思うという言葉の尊敬語。
尊敬語とは自分よりも上の人に使う事で
相手の思うという行為に敬意を払った言葉。
簡単に言うと《お気持ち》

こめのめしにほね

外見はとても親切に見えるが実はとても底意地の悪い事。

よい見た目の中に悪意が潜んでいる事。

美味しく食べようとしていたご飯の中に魚の骨が混ざっていると
のどに刺さってしまいせっかくの気分が台無しになってしまう事から。


餅の中の籾
うまい物に砂
笑中に刀あり
白ままに骨がある

こめのめしとてんとうさまはどこへいってもついてまわる

どんなに苦しくても食べては行けるものだという事。

事情があり地元を離れる人や
現在の職業を離れて他へ行かなければならない人へ
どこへ行っても同じだという励ましの言葉。

どんな所へ行ったとしてもご飯は食べられるし
太陽はどこでも照らしてくれるのだという事から。

• お天道様（おてんとうさま）

太陽の事で親しみを込めた言い方。
お日様。
てんとう虫は太陽へ向かい真っ直ぐ飛んでいく事から付いた名で
漢字で書くと《天道虫》と書きます。

こめのめしとおんなはしろいほどよい

白いご飯のほうが麦などを混ぜたご飯よりおいしく
肌の白い女性のほうがより美しく見えるというもの。

昔から女性は色白美人がよいとされていたのですが
現在では健康的な日焼け美人なども好まれ
人それぞれかと思いますが
美白化粧品などは需要が多い事を考えると
現在でも色白美人になりたいと願う女性は多いのだと思います。

• 美白（びはく）

肌が白い事だけではなく
シミやそばかすなどの原因となるメラミン色素の生成を抑える事。

こめのふさくのとしにふしんする

高額な物を購入するチャンスは不景気の時であるという事。

不景気な状態では経済活動も鈍く
そのため売る側は多少無理をしてでも売る事もあり
家などの高額な物の価格は不景気により下がるという事から。

• 普請（ふしん）

建築や補修などをする事。
普く（あまねく）請う（こう）が語源とされ
もともとは皆が力を合わせ作業をするという意味。
そこから土木工事などのような大規模な作業を指すようになる。

こめくったいぬがたたかれずにぬかくったいぬがたたかれる

一番大きな悪事を働いたものは罪に問われないでいる事。

大きな悪事はそのまま見逃されてしまい
小さな悪事は罰せられてしまう事。

または、悪事を計画しすべてを操っていた黒幕は逮捕されず
末端の組織員などだけ逮捕されてしまう事。

例えば振り込み詐欺などは主犯は捕まらず
受け子などと呼ばれる者などは捕まる事。

人間が食べるはずの米を食べてしまった犬は何も罰を受けず
飼料にする予定の精白した後の糠を食べた犬は叱られ叩かれてしまうという事から。


皿なめた猫が科をくう
笊なめた犬が咎かぶる
呑舟の魚を逸する
糠食った犬は見つからないで笊なめた犬が見つかる
鈎を盗む者は誅せられ国を盗む者は諸侯となる
雑魚ばかり網にかかる

こめがあがるとやちんがさがる

米が経済の中心であった頃の話。

米の値段が上がると生活が苦しくなり
そのために家賃が下がっていたというもので
現代の感覚とはまた違ったもののようです。

• 江戸時代の家賃

江戸時代の一般的な長屋の家賃は
およそ月1万円程度だったそうで
現代と比べるとかなり安かったそうです。

余談ですが江戸時代の平均的な刀の値段は
一振165万程だったようです。