さんにんたびのひとりこじき

三人で何かをすると必ず一人はのけ者になりやすいという事。

二人では仲良く共同で何でもできるので問題ないですが
三人となるとなぜか二人と一人に分かれる事が多く
その一人は仲間外れになってしまうという事。


三人博奕の一人乞食
三人寄れば取除講
三人博奕の一人転び
三人で歩くと仲間外れができる
三人宝引の一人乞食
一人旅するとも三人道中するな

• 奇数グループ

3人や5人などの奇数での集団は仲間外れになる人が出る事が多いようです。
これは2人にしかわからない共通の話題などがあるためで
相手に悪意はなくとも何かしらそのような事はあるのだと思います。
そこで奇数ではなく偶数になると話題がそれぞれ話し相手ができるので
仲間外れは出来にくいと思われます。
ただし、これは自然にできる仲間外れの対処で
悪意のある仲間はずれには効果がないようです。

さんにんしればせかいじゅう

三人の人が知っている秘密はもはや秘密ではないという事。

三人いると誰かが秘密を漏らす事がほとんどで
それはもはや世界中の人に知れ渡っているのと同じ事だという事。


三人寄れば公界

• 口の軽い人

口が軽くすぐ秘密を他人に言ってしまう人は
その場その場で自分に注目が集まればよいという短絡的な人が多く
他人の知らない事を話す事で
自分の評価が上がると勘違いしている場合が多いそうです。
また、秘密を話す事で同じ秘密を共有している人との
人間関係が壊れる可能性なども考える事ができず
自分の事しか考えていない人と言えるでしょう。

さんにんこもちはわろうてくらす

子供は三人くらい持つのが楽しいという事。

三人目くらいになると子育てしやすいと言われ
家の中も賑やかで楽しいのだという事。

子供が三人もいると後に生まれる孫も多く
老後はとても賑やかになるのだと思います。


子供持つなら三人持て
負わず借らずに子三人
足らず余らず子三人
三人子長者
三人子宝

さんどめはじょうのめ

まぐれや偶々ではないという事。

一度や二度の事は偶然や思いがけない事の結果かもしれないが
三度目になるとそれは確実であるという事。

三度同じ結果であればそれは偶然の入り込む余地がないという事から。

賽子を振り二度同じ数が出るのは偶然かもしれないが
三度目になるとそれは結果が変わらないのだという事から。


三度定の目
三度目は正直
三度の神正直
三度目が大事

• 定の目

賽子（さいころ）を振ったときに出る数字を目といい
その目が定まったものである事を言う。

• 偶々（たまたま）

意図しない事が起こる事。
狙ったわけではないがそのような結果になる事。

さんどのめしもこわしやわらかし

全てが自分の思い通りにならないのは当然だという事。

毎日食べるために焚くご飯でさえ
ちょっとの加減で硬くなったり柔らかくなったりと
毎回思った通りに炊き上がるわけではないので
世の中の事は思い通りにならなくて当たり前だという事。


ねこの飯もこわし柔らかし

• 強し（こわし）

硬くしっかりとしている事。
強い事。
強情で手強い事。

さんどのかじよりいちどのごけ

家が3回火事で燃える被害を体験するよりも
配偶者と1度でも死別するほうが不幸せなのだという事。

火災で財産を失ってもそれはまたそろえればよい事ですが
配偶者は亡くなってしまうと戻ってくる事はなく
その悲しみが癒えるのに時間がかかるという事から。

• 後家（ごけ）

夫に先立たれた女性の事。
また、対になっているものの片方がなくなりもう片方が残っている事。

さんだいつづえばまつだいつづく

三代目まで続いて繁栄できればその後の世代も続いていけるという事。

初代は有能でも二代目三代目が良くなければ続いて繁栄しないという事。

会社や組織などでは初代が優秀でその事業を起こすものですが
二代目には凡庸なため初代の偉業を潰すものも多い為
三代目まで何事もなく続いていければ地盤も固まり
その組織は長く続くと言ったもの。


売り家と唐様で書く三代目

• 末代（まつだい）

遠い先の世代。将来。
死んだ後の世界。
そこで勢いがなくなり途切れてしまう代。

さんずんまないたをみぬく

洞察力が鋭く物を見抜く能力が高い事。

隠れた事実も見通してしまう事。

厚いまな板の下まで見通す事ができる眼力の持ち主であるという事から。


三寸見通し
三寸俎板釘打つごとく

• 俎板（まないた）

調理の際に食材を切断するための台となる
カッティングボードの事をいう。
昔は木製品のみであったが最近ではプラスチック製や合成ゴム製などのものもある。
語源は《まな》を切るために使う板で
まなは魚を意味する真魚という解釈と
野菜を意味する真菜という解釈が存在する。

さんずんのみなおし

多少の不具合や欠点は生じるのだという事。

欠点は探せばいくらでも見つかるもので
それを気にしないでいるのがいいという事。

測定時に三寸くらいの誤差というものは方法によって出てしまうもので
そのような不具合は致命的な物でない限りは気にならないものだという事。


三寸は見直し

• 見直し（みなおし）

一度見た物を再度見て点検する事。
また、もう一度確認をしてみて価値を再確認する事など。

さんずんのしたをふるう

巧みに力強く物事を話す事。

自分の手柄などを雄弁に語る情景から。

《掉う》とは振るやぶらぶらと揺り動かすという意味があり
舌を一生懸命動かす様を表す。


三寸の舌を以て百万の師よりも強し。

• 舌端火を吐く（ぜったんひをはく）

鋭い言葉で激しく自分の主張をする事。