けっこうはあほうのうち

その人の性質や行いを結構と評価するのは
その人をおとなしいだけの何の取柄のない阿呆だと言ってるのと同じだという事。

そこから転じ、
おとなしくなんでも結構で済ませてしまう人をあざける言葉となり
お人好しは阿呆と同じという意味に変化したようです。

もともとはその人の事を具体的な例などをあげて評価するべきものを
その例が見つからないため結構という言葉をつかって褒めていた事から。


結構は阿呆の唐名
結構すぎて馬鹿に近い

• 結構（けっこう）

心優しい事。
お人好しな事。
好ましい人物の事。

けちんぼうのかきのたね

吝嗇な人のたとえ。

価値あるもの以外でも手元から何か無くなる事を嫌がる人の事。

極度にお金や物を出し惜しみする人は
柿の実を食べた後に残った種でさえも捨てようとせず
何かに使おうと取っておく事から。


しわん坊の柿の種
袖から手を出すもきらい
爪に火をともす

• けちん坊（けちんぼう）

けちな人の事。
けちとは怪事（けじ）がなまった言葉で
もともとは不吉を意味する言葉でしたが
後に粗末であったり卑しいなどの意味に変化したもの。

げたをあずける

うまく解決してくれるよう、
方法や責任などすべて他人まかせにしてしまう事。

下駄を他人に預けると
本人は履物がなくなるので自由に動けなくなる事から。

これは相手次第でこちらの運命が大きく変わる事を意味し
預けた側が常に上の立場であるわけではなく
問題が発生した場合一任した側にも義務などが発生するので注意。

• 下駄（げた）

木製で底に歯と呼ばれる出っ張りがある昔の履き物。
庶民が履いていた物で草履は平らな道などを歩くのに適していたのに対し
下駄は山道や泥道など険しい道を歩くのに適した履き物。
江戸時代に高級品であった下駄を芝居小屋や寄席などを見る時入り口で預けた事から。

げたもあみだもおなじきのくれ

もともとは同じようなものであったものが
時を経て経験などを重ねる過程で全く違う道をたどる事。

貧しい生まれであっても努力を重ねる事で
人に尊敬されるようになったり
裕福な育ちをしてもその後努力を怠れば他人に蔑まされるという事。

同じ木から作ったものなのに
下駄は人の足に踏まれるのに対し
阿弥陀の木像は人に頭を下げられ有難がられるという事から。


下駄も仏も同じ木のはし

• 木のくれ

榑木（くれき）の事。
榑木とは切り出したままの丸太や厚い板材などの事。

げすもさんじきじょうろうもさんじき

身分の上下はあったとしても
同じ人間なので共通してやっている事はあるものだという事。

地位や収入などの違いで生活の質は人によって全く違うものではあるが
それでもたいていの人は1日3食食べているという事から。

例えば収入などとは関係なく
トイレなどは毎日行くであろうし年をとるのも違いはないという事。


乞食も二腹はない
乞食も米の飯を食う
乞食の腹も一杯
千万石も米五合
仏の飯も三度
起きて半畳寝て一畳

げすはつちでつかえ

心の卑しい者を動かすには
優しく正論を述べても屁理屈などを言いまるでいう事を聞こうとしないので
厳しい態度で当たらなければならないという事。

全ての人に対しそう接するのは問題がありますが
相手が初めからいう事を聞く気がなく
理不尽な態度をとるような人物に接するときの助言。


下種と鷹に餌を飼うな
小僧と障子ははる程よい

• 槌（つち）

物を叩く道具。
そこから脅しや暴力のような意味にも使用される。

げすのそしりぐい

料理の味や量をけなしていながら食べる量は人一倍多い人の事。

文句を言いながらも他人よりも多くを求める意地汚い行為で
不快な思いを相手にさせながら人より多くを欲する事。

不平不満をいってダメ出しをするが
不平を言わない人よりも多くの物を取ろうとする最悪の行為。


七皿食うて鮫くさい

• 謗り食い（そしりぐい）

謗る（そしる）とは他人の事を悪く言ったり
欠点や間違いなどを問い詰めるという事なので
謗り食いとは相手の悪口や欠点を言いながら食べる事となります。

げすのさかうらみ

心の貧しい者は相手が親切心から忠告してくれた事でも
自分を批判されたような気持になり
その相手を快く思わないという事。

他人に対しては無関心だったり無関係でいようとする人が多い中で
わざわざ注意をしてくれる人には感謝するべきだという事。

ただし、主義や思想などの違いを
親切として主張し自分の考えを押し付けるのは違うので注意が必要。

相手に親切心以外の企みなどがないか見極めも必要となりますが
相手の忠告はまず聞いて自分で判断してみるのが良いでしょう。


心無しの人怨み
盗人のかえさ恨み

• 逆恨み（さかうらみ）

他人の好意を悪くとらえて恨んでしまう事。
こちらが被害を受け恨む立場であるのに相手のほうが恨んでくる事。
筋の通らないような事を理由に一方的に恨んでくる事。

げすのくちにとはたてられぬ

心が卑しく品のない者は
他人の噂などを考えなしに広めてしまうという事。

また下劣な者のうわさ話は防ぎようがなく
気を付けなければならないという事。


あいた口に戸は立たぬ
人の口に戸は立てられぬ
かげでは殿のことも言う
下臈は口さがないもの
悪口は人を容赦せず

• うわさ話

その場にいない人の事をあれこれ言う事。
また、根拠がなかったり不確かなものを推測であたかも真実のように話す事。

優秀な人は創意工夫の話題などを
普通の人は物事についてなどの話題を
そしてつまらない人ほど他人の批判などをするそうです。

げすのいっすんのろまのさんすんばかのあけっぱなし

戸の開け閉めにその人の性質が出るという事。

育ちのあまりよくない者は戸を閉める時一寸くらい開けてままにしてしまい
頭の回転があまりよくない者は戸を三寸くらい開けたままにしてしまい
愚かな者は戸を閉める事もしないという事。

これは戸を開けておくことで寒い冬であれば暖気が出てしまい
夏などであれば虫などが入ってくる事もあるためで
自分がその時よければ後の事はどうでもよいという無神経さを注意したもの。


下種の一寸戸
下種の三寸開け
下臈の一寸戸

• 戸の開け閉め

戸の閉め忘れでありませんが
集合住宅で暮らす人が多い現在ではドアの開け閉めの音が問題になる事も多いようで
実家で暮らしていた人が一人暮らしを始めると
そうゆうトラブルが起こる事もあるそうなので
特に早朝や夜中などはドアの開け閉めには気を付けるのが良いかもしれません。