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しかまつところのたぬき
期待していた物が手に入らず
代わりにささやかな物が手に入る事。
前もって期待していた事は当てが外れてしまい
何も得るものがないよりはマシだと思い
予想に反するものを持ち帰る事。
鹿のような大きな獲物を捕まえに行ったのに
それが見つからずに狸のような小動物を捕まえてしまう事から。
- 鹿と狸
平均的な鹿(体重50㎏位)が1頭取れれば肉が20㎏分くらいになるそうで
人の年間の肉消費量が40㎏位と言われていて
鹿1頭で年間に食べる量の半分くらいになります。
しかも肉は美味しくヘルシーだという事です。
それに対し狸(体重5~6㎏)は体が小さいため取れる肉も少なく
また肉に独特な臭みがある為あまり好まれるような食材ではないそうです。
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しがつかみなりさままんがつるす
旧暦の四月頃(新暦五月~六月上旬)に雷が鳴ると梅雨明けが早いという事。
一般的に梅雨の時期は六月~七月上旬頃とされます。
雷が鳴るというのは高気圧が訪れているためで
梅雨明けの合図とも言われています。
それが五月~六月上旬に鳴るというのは梅雨明けが早い事になり
その後水不足になるという事で干ばつが訪れ
田畑を耕すための使用される馬鍬も使用できずに吊るして眺めるしかないという事から。
四月雷ひでりのもと
四月雷は地底が割れる
- 馬鍬(まんが・まぐわ)
馬や牛に引かせて代掻き(しろかき)を行う道具。
代掻きとは田んぼに水を張り雑草の種を深く埋め発芽できなくしたり
土の表面を均一にし苗を植えやすくするなどの効果がある。
トラクターの無い時代に使用していた農具。
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しおからをくおうとてみずをのむ
事前の準備が良すぎるのも
時と場合により意味のないものだという事。
塩辛を食べるとのどが渇くからと言って
先に水を飲んでおいてもそれはあまり意味がないという事から。
例えば地震が来る前に倒れないよう家具の固定などは
事前に準備しておくのはよい事だが
火事になる前に家に水をかけておいても
家が湿気を帯びるだけでカビが生えるなどのマイナス面が多く
シチュエーションによって手回しの良すぎるのはどうかというもの。
塩辛食うとて水の飲み置きする
明日塩の辛い物食うからとて宵から水を飲んでも居られゃせぬ
夕立のせぬ先に下駄はいて歩かれるものかい
- 塩辛(しおから)
一般的にはイカで作った塩辛い発酵食品。
イカのほかにもタコやエビ・カツオやイワシなどで作られるものもある。
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しあんのあんのじがひゃっかんする
安易な行動は慎むのが良いという事。
どんな事でも軽々しく行動を起こすのではなく
熟慮を重ねてから行うのが大事だという事。
思案という字は
このようにしたいという《思》と
予想や推量・考えなどを表す《案》からできており
行動を起こす前によく考え百貫の重さがあるように
軽々しく動く事なく決断するのが重要だという事。
堪忍の忍の字が百貫する
分別の別の字が百貫する
思案四百両
- 百貫(ひゃっかん)
一貫の重さが約3.75㎏なので百倍になると375㎏程となる。
またそこから非常に重い事の意味となる。
ちなみに百貫デブという言葉があるが
これは375㎏の太った人という意味ではなく
太って非常に重い人の意味である。
