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こきょうへにしきをきてかえる
名声や地位を得て生まれ育った土地へ戻ってくる事。
錦とは様々な色糸を使った織物の事で
美しいものや立派な物の例えとして使われるため
現代風に言うとありふれた服を着て地方から大都市へ働きに行って
帰ってくるときには高級なスーツなどを着て戻ってくるような感覚の事。
衣錦還郷
衣錦の栄
錦を着て故郷へ帰る
錦を衣て昼行く
繍を衣て夜行く
故郷へ花を飾る
故郷へ錦をかざる
帰るには錦着て行く
- 衣繍夜行(いしゅうやこう)
例え名声や地位を得ても帰郷しなければ地元の人は誰もそれに気が付かないという事。
暗く灯りの乏しい夜道に美しい刺繍の服を着ていても
その美しさには誰も気づかないという事から。
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こがなくてなくはいもほりばかりなり
子供を持つと苦労が多く大変だという事。
子供の成長に伴い病気や怪我などの心配をしたり
非行に走った子供を持つと嘆きが絶えなかったりと
子供は親にとって悩みの種である事が多い事から
子供のいない人はそのような苦労がなく羨ましいというで
そこから転じ
子がいなくて困って泣くのは
芋に子芋がつかない芋掘り農家くらいだという事から。
子が無くて泣く者はいない
子をもって泣かぬ親はなし
子は三界の首かせ
ない子には泣かである子に泣く
子故に泣けど子がなくて無く人なし
- 芋(いも)
芋とは植物の根塊や地下茎の事を呼ぶ言葉で
そのような特徴のある物を芋と呼び、品種の呼び名ではない。
代表的な芋類のサツマイモはヒルガオ科の植物、
ジャガイモはナス科、里芋はサトイモ科などとなる。
- 根塊(こんかい)
植物の根の部分に養分がたまり塊となったもの。
塊根植物(コーデックス)とはまた違うので注意が必要。
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ごがつのくされだい
五月頃の鯛はあまり美味しくないという事。
四月から六月頃が鯛の産卵期となり
産卵を終えた鯛は身が痩せてしまい味が落ちる事から。
- 桜鯛(さくらだい)
産卵を終えた鯛は味が落ちてしまいますが
産卵前の鯛は卵や白子に栄養をとられ身は美味しくないですが
卵や白子を楽しむのが良いそうです。
桜が咲くころの鯛という事で桜鯛と呼ばれます。
- 麦わら鯛(むぎわらだい)
産卵を終えた鯛の事で味が落ちてしまい
身の締まりもなくなった状態の鯛の事。
麦が色ずくころの鯛という事で麦わら鯛と呼ばれます。
この麦が色づくころを《麦秋》と言い
五月下旬から六月上旬の頃をそう呼びます。
別名《落ち鯛》
- 紅葉鯛(もみじだい)
産卵を終えた麦わら鯛が夏の間に栄養を付け
秋になって丸々と太った物で晩秋の紅葉の季節の鯛という事で紅葉鯛と呼ばれる。
