"さ"カテゴリーの記事一覧
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          さんがつひらめいぬもくわぬ
 
 旧暦の三月(新暦の三月下旬~五月上旬)あたりのヒラメは美味しくないという事。
 
 犬は味に関係なくどんなものでも食べると言われているが
 その犬でも三月のヒラメは食べないという事から。
 
 三月~七月あたりがヒラメの産卵期で味が落ちる事から言われたものですが
 似たような魚のカレイに関してはそれほど味が落ちないそうです。
 
 
 三月比目魚貰ってもくえぬ
 
 
 - 比目魚の語源
 
 
 ヒラメは通常、平目または鮃と書きますが比目魚とも書きます。
 これはもともとは中国の伝説の魚《比目魚/ひもくぎょ》から来た言葉で
 比目魚は片方に目が一つしかなく、
 オスとメスがそろって一緒になる事で泳ぐことができるという話が元になっています。      
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          ざをみてさらをねぶれ
 
 周りの状況を確認してから自分の行いを決めるのがよいという事。
 
 大勢の人の行動を見て自分の態度を決めたほうが間違いがないという事。
 
 皿まで舐めたいような美味しい料理が出てきた席で
 上品な人ばかりだと皿をなめるのは場違いだが
 回りも皿をなめるような人ばかりであれば
 遠慮なく自分もなめてよいという事から。
 
 
 - 座(ざ)
 
 集まり。
 特定の集会の事。
 
 
 - 食事マナー
 
 
 マナーとは周囲の人たちに不快な思いをさせないものなので
 公共の場では皿をなめるのはひかえるのが良いでしょう。
 また、家庭でも家族が嫌がっているのならそれはやめるのが良いですが
 皿をなめるほど美味しいと感じてくれたという意見もあるので
 そこは家庭でルールを決めるのがよいと思われます。      
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          さわりさんびゃく
 
 他人ごとに口出しをしてつながりをもってしまうと損害を被るという事。
 
 むやみに手出しや口出しをしてしまうと少し関わっただけで
 責任などを押し付けられたり
 何事かの義務を強いられたりする事で
 三百文くらいの損になるという事から。
 
 
 さわり三百行当たり五百
 こっとり五百匁
 さわり三百目
 触らぬ神に祟なし
 会えば五百の損がいく
 
 
 - 一文(いちもん)
 
 時代によって価値が変わるのですが
 江戸時代の一文は現在に換算すると約12円となります。
 その計算で三百文を現代の価値に変えるとおよそ3600円となります。
 人によってこの金額が高いか安いかそれぞれだと思いますが
 うっかり関わったばかりにそれだけの出費をするのはやはり損ではないでしょうか。
 
 
       
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          さわらぬかみにたたりなし
 
 度を越えるような干渉はしないほうがよいという事。
 
 無駄にかかわってしまうと
 余計なトラブルに巻き込まれてしまうという事で
 事情を知らずただ表面的な事だけを見て
 問題などに立ち入るのは自分も恨みを買う原因になるという事。
 
 御霊信仰が元となっており
 不幸な出来事や大きな不満を抱いて亡くなった人の魂が
 のちに《祟り神》となると信じられていた事から
 そのようなものには関わらないほうが良いというもの。
 
 それが転じ、
 自分に災いをもたらすようなものには関わっていはいけないと言ったもの。
 
 
 瘡もさわらねばうつらぬ
 あたらぬ蜂にはさされぬ
 知らぬ神に祟りなし
 参らぬ仏に罰は当たらぬ
 七日通る漆も手にとらねばかぶれぬ
 触り三百
 
 
 - 御霊信仰(ごりょうしんこう)
 
 
 不幸せな亡くなり方をした人の霊が祟りを起こすという信仰。
 非業の死を遂げた者は怨霊になり天災などを引き起こすと考えられていたため
 神として祀り祟りを防ごうとしたもの。
 天神様を祀る天満宮などが有名。      
 
  