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尾羽打ち枯らす
お鉢がまわる
お髭の塵を掃う
帯に短し襷に長し
負ぶえば抱かりょう
溺れる者は藁をも掴む
お前百までわしゃ九十九まで
御神酒上がらぬ神はない
思い面瘡思われ面皰
思い立ったが吉日
思い半ばに過ぐ
思う事言わねば腹ふくる
思う事一つ叶えばまた一つ
思う中のつづりいさかい
思うに別れて思わぬに添う
思う念力岩をも通す
思うようなら子と三人
思えば思わるる
思えば呪う
重荷に小付け
親片思いの主倒し
親思う心にまさる親心
親が親なら子も子
親が死んでも食休み
親が憎けりゃ子まで憎い
親苦子楽孫乞食
親孝行と火の用心は灰にならぬ前
親子の仲でも金銭は他人
親子は一世
親擦れより友擦れ
親にかかる時子にかかる折
親に似た蛙の子
親に似ぬ子は鬼子
親に目なし
親の甘茶が毒となる
親の意見と茄子の花は千に一つも仇はない
親の意見と冷酒は後できく
親の因果が子に報う
親の打つ拳より他人の摩るが痛い
親の思うほど子は思わぬ
親の恩は子で送る
親の恩より義理の恩
親の掛替えはない
親の心子知らず
親の十七子は知らぬ
親の恥は子の恥、子の恥は親の恥
親の罰と小糠雨は当たるが知れぬ
親の光は七光り
親の目はひいき目
親の欲目と他人の僻目
親は何時までも子供のように思う
親は親子は子
親馬鹿子馬鹿
親は千里行くとも子を忘れず
親はなくとも子は育つ
親ほど親思え
お山の大将俺一人
親を見たけりゃ子を見ろ
親を尋ねる子は稀な
泳ぎ上手は川で死ぬ
及ばざるはそしる
及ばぬ鯉の滝登り
及ばざるは過ぎたるに勝れり
愚か者に福あり
負わず借らずに子三人
終わりが大事
終わりよければすべてよし
お椀を持たぬ乞食はない
尾を振る犬は叩かれず
女賢しくて牛売り損なう
女三人あれば身代が潰れる
女三人寄れば姦しい
女と坊主は余り物がない
女ならでは夜が開けぬ
女の執念岩をも通す
女の髪の毛には大象もつながる
女の心は猫の眼
女の知恵は鼻の先
女の情けに蛇が住む
女は相互い
女は口さがないもの
女は三界に家無し
女は化け物
恩甚だしければ怨み生ず
恩報じは出世の相
隠密の沙汰は高く言え
陰陽師の門に蓬絶えず
陰陽師の身の上知らず
恩を知る者は少なく恩をきる者は多し
恩を以て怨みに報ず
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老木に花咲く
老木は曲らぬ
老いたる馬は道を忘れず
老いたるを父とせよ
追風に帆を上げる
老いては騏驎も駑馬に劣る
老いては事を僻む
老いては子に従え
老いて再び児になる
老いの一徹
老いの木登り
老いの繰言
老いの幸い
老いの目覚め
老いらくの恋
負うた子に教えられて浅瀬を渡る
負うた子よりも抱いた子
負うた子を三年探す
逢うた時に笠を脱げ
合うたり叶うたり
鸚鵡返し
合うも夢合わぬも夢
大石で卵を砕く
大犬は子犬をせめ子犬は糞せめる
大嘘は吐くとも小嘘は吐くな
大男総身に知恵が廻りかね
大男の殿
大風が吹けば桶屋が喜ぶ
大風のあした大天気
大風の吹いた後
狼に衣
大きな薬缶は沸くのが遅い
大きな家には大きな風
大きな大根辛くなし
大きな物には呑まれる
大木の下に小木育たず
大木の下に小木育つ
多し少なし子三人
大霜の三日目に雨
大勢仕事
大勢の烏にゃ鷹でもかなわぬ
大勢の口にはかなわぬ
大勢の眼鏡はたしか
大遣いより小遣い
大掴みより小掴み
大所の犬になるとも小所の犬にはなるな
大鳥取るとて小鳥も取り損なう
大取りより小取り
大鍋の底は撫でても三杯
大船に乗ったよう
大風呂敷を広げる
大水に飲み水なし
大目に見る
公の中の私
大雪は豊作
大鋸屑も言えば言う
大鋸屑も取柄
置かぬ棚を探す
置かぬ棚をも探せ
お釜をおこす
傍目八目
置き酌失礼持たぬが不調法
起きて働く果報者
起きて半畳寝て一畳
沖な物あて
沖を越える
奥歯に衣着せる
奥歯に物が挟まる
噯にも出さぬ
臆病風に吹かれる
臆病の神降し
臆病者の義理知らず
臆病者はこわい
奥山のともずり
送る月日に関守なし
後れ先立つ例
桶が腐れば菜も腐る
奢りは三年の費え
傲りは長ずべからず
驕る平家は久しからず
奢る者は心常に貧し
驕る者久しからず
お里が知れる
惜しく欲しくの争い
押しの強いが勝ち
啞の一声
惜しむ人は必ず死するならい
伯父を見ると荷が重い
押すに押されぬ
遅牛も淀早牛も淀
遅かりし由良之助
遅かろうよかろう早かろう悪かろう
恐れ入谷の鬼子母神
お多福転けても鼻打たぬ
小田原評定
落ち武者は芒の穂にも怖ず
お茶の子さいさい
お茶を濁す
お茶を挽く
落ちれば同じ谷川の水
夫あれば親忘る
夫に素顔見せな
夫の心と川の瀬は一夜に変わる
頤で蠅を追う
頤の離れる程
頤を解く
男心と秋の空
男に青菜見せるな
男猫が子を産む
男の目には糸を張れ女の目には鈴を張れ
男は閾を跨げば七人の敵あり
男は度胸女は愛嬌
男は裸百貫
男は松女は藤
男は妻から
男やもめに蛆がわき女やもめに花が咲く
大人は目恥ずかし下衆は口恥ずかし
同じ穴の貉
同じ釜の飯を食う
鬼が出るか蛇が出るか
鬼瓦にも化粧
鬼に金棒
鬼に衣
鬼にもなれば仏にもなる
鬼の居ぬ間に洗濯
鬼の霍乱
鬼の首を取ったよう
鬼の空念仏
鬼の閉てたる石の戸も情けにあく
鬼の女房には鬼神がなる
鬼の棒にも当たってみよ
鬼の目にも涙
鬼の目にも見残し
鬼も十八番茶も出花
鬼も頼めば人喰わず
鬼も角折る
鬼も見馴れたがよい
己の頭の蠅を追え
己を知って他を知らず
己を虚しうす
己を以て人を量る
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栄華の花
英雄色を好む
英雄閑日月あり
栄耀の隠喰
栄耀の餅の皮
易者身の上知らず
笑窪は七難隠す
得食に毒なし
えせ侍の刀いじり
えせ者の空笑い
枝先に行かねば熟柿は食えぬ
枝は枯れても根は残る
枝葉のしげりには実少なし
得たり賢し
枝を切って根を枯らす
得手に鼻つく
得手に帆をあげる
江戸中の白壁は皆旦那
江戸っ子の往き大名還り乞食
江戸っ子は五月の鯉の吹流し
江戸っ子は宵越しの銭は使わぬ
江戸の敵を長崎で討つ
江戸は八百八町大阪は八百八橋
江戸べらぼうに京どすえ
柄のない所に柄をすげる
蝦躍れども川を出でず
恵比寿講の儲け話
蝦で鯛を釣る
えへんたら煙草盆
笑みの中の刀
選んで粕を掴む
襟元につく
縁あれば千里
縁と命は繋がれる
縁と月日の末を待て
縁なき衆生は度し難し
縁なき橋は渡れない
縁のあるのが誠
縁の切れ目は子で繋ぐ
椽の下の鍬使い
椽の下の筍
椽の下の力持ち
縁の目には霧が降る
縁は異なもの
縁は汚いもの
閻浮の塵
遠慮は無沙汰
遠慮ひだるし伊達寒し
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有為転変は世の習
有為の奥山
憂いは心にあり
憂いも辛いも喰うの上
飢えたる犬は棒をを恐れず
飢えたる者は食を為し易し
飢えに臨みて苗を植える
上には上がある
上見ぬ鷲
上を下へかえす
上を見れば方図がない
魚心あれば水心
魚と水
魚のかかるは甘餌に由る
魚の木にのぼる如し
魚の水を離れたよう
魚は鯛
魚も食われて成仏す
うかうか三十きょろきょろ四十
浮き川竹
浮き沈み七度
浮世三分五厘
浮世の苦楽は壁一重
浮世は衣装七分
浮世は心次第
浮世は夢
浮世渡らば豆腐で渡れ
鶯鳴かせたこともある
鶯の卵の中のほととぎす
有卦に入る
烏合の衆
雨後の筍
兎の登り坂
兎の罠に狐がかかる
兎も七日なぶれば噛みつく
兎を見て犬を放つ
牛売って牛にならず
牛馬にも踏まれぬ
氏素性は恥ずかしきもの
牛と呼び馬と呼ぶ
氏無くして玉の輿
牛啼いて馬応ぜず
牛に馬を乗り換える
牛に対して琴を弾ず
牛に引かれて善光寺詣り
牛の歩み
牛の糞にも段々
牛の小便と親の意見
牛の角を蜂が刺す
牛の骨
牛は牛連れ馬は馬連れ
牛は水を飲んで乳とし蛇は水を飲んで毒とす
丑三つ時には屋の棟も三寸下がる
蛆虫も一代
牛も千里馬も千里
氏より育ち
後ろ髪を引かれる
後ろ暗ければ尻餅つく
後千両前一文
後に柱前に酒
後に目無し
後の目壁の耳
後ろ指を指される
牛を馬に乗り換える
牛を食らうの気
臼から杵
臼じゃ目を突かぬが小枝じゃ目を突く
嘘から出た誠
嘘つきは泥棒の始まり
嘘つき世渡り上手
嘘と坊主の頭はゆったことがない
嘘にも種がいる
嘘は後ろから剥げる
嘘八百
嘘も方便
嘘を言えば地獄へ行く
嘘をつかねば仏に成れぬ
謡天狗に碁自慢
謡長じて舞となる
疑は詞で解けぬ
疑は破れの本
疑えば目に鬼を見る
うだつが上がらぬ
歌と読み
打たねば鳴らぬ
歌は世につれ世は歌につれ
歌より囃子
打たれても親の杖
内閻魔の外恵比寿
内兜を見透かす
内で掃除せぬ馬は外で毛を振る
内の飯より隣の麦飯
家の前の痩せ犬
内ひろがりの外すわり
内股膏薬
美しき鳥も餌に寄る
美しい花によい実はならぬ
打つ槌ははずれるとも
打つ手に好き手なし
打つも撫でるも親の恩
移れば変わる世の習
打てば響く
独活の大木
鰻の寝床
鰻登り
自惚れと瘡気のない者はいない
卯の毛で突いたほど
鵜の真似する鳥
鵜の目鷹の目
旨い事は二度考えよ
旨い物食わす人に油断すな
旨い物は小人数
旨い物は腹にたまる
旨い物は宵に食え
馬疲れて毛長し
馬に乗るまでは牛に乗れ
馬には乗ってみよ人には添うてみよ
馬の骨
馬の耳に風
馬の耳に念仏
馬は馬方
馬は馬づれ牛は牛づれ
馬も買わずに鞍買う
馬持たずに馬貸すな
馬痩せて毛長し
生まれた後の早め薬
生まれ乍らの長老なし
生まれぬ先の襁褓定め
馬を鹿
海魚腹から川魚背から
海波を揚げず
海に千年河に千年
生みの親より育ての親
海の事は漁師に問え
海潤くして魚の躍るに委す
梅に鶯
占いは裏打つ
裏には裏がある
怨みほど恩を思え
売り家と唐様で書く三代目
売り言葉に買い言葉
売り出し三年
瓜に爪あり爪に爪なし
瓜の皮は大名に剥かせよ柿の皮は乞食に剥かせよ
瓜の蔓に茄子はならぬ
売り物には花を飾れ
瓜を二つに割ったよう
漆は剥げても生地は剥げぬ
鱗雲が出た後は雨風
愁いを掃う玉箒
烏鷺の争い
噂をすれば影がさす
運根鈍
産んだ子より抱いた子
膿んだ物は潰せ
運は天にあり
運は寝て待て
運は曲らぬ道
運は回りもの
運否天賦
運を待つは死を待つにひとし
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居ない者貧乏
田舎に京あり
田舎の学問より京の昼寝
稲束に露多きときは晴天となる
田舎者の国自慢
稲妻や昨日は東今日は西
稲荷の前の昼盗人
往に跡へ行くとも死に後へ行くな
犬一代に狸一匹
犬が西向きゃ尾は東
犬と猿
犬に肴の番
犬になるなら大家の犬になれ
犬に論語
犬の一年は三日
犬の川端歩き
犬の糞で敵を取る
犬の糞に手裏剣
犬の糞も所自慢
犬の小便道々
犬の遠吠え
犬は人につき猫は家につく
犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ
犬骨折って鷹の餌食
犬も歩けば棒に当たる
犬も食わぬ
犬も頼めば糞喰わず
犬も人を見れば尾を振る
犬も朋輩鷹も朋輩
命あっての物種
命長ければ恥多し
命長ければ蓬莱を見る
命に過ぎたる宝なし
命の洗濯
命の洗濯で水入らず
命は義に縁りて軽し
命は槿花の露の如し
命は鴻毛よりも軽し
命は風中の燈の如し
命は宝の宝
命は法の宝
命より名を惜しむ
井の中の蛙大海を知らず
祈らずとても神や守らん
祈るより稼げ
医は意なり
意馬心猿
茨の中にも三年の辛抱
居仏が立仏を使う
今の情けは後の仇
今はの念仏誰でも唱える
今参り二十日
芋頭でも頭は頭
芋茎で足を衝く
芋蔓をたぐる
芋の煮えたも御存じない
芋虫でもつつけば動く
芋を洗うよう
いやいや三杯
厭じゃ厭じゃは女の癖
厭と頭を縦に振る
いらぬお世話の蒲焼
いらぬ物も三年たてば用に立つ
入口の蜘蛛の巣で顔にかかる
入り日よければ明日天気
入船あれば出船あり
入船の逆らうは出船の順風
炒り豆と小娘はそばにあると手が出る
炒り豆に花
容れ物と人はあるもの使え
色気と痔の気のない者はない
色気より食い気
色の白いは七難隠す
色の世の中苦の世界
色は思案の外
岩木にあらず
鰯網で鯨捕る
鰯で精進落ち
鰯の頭も信心から
言わぬが花
言わぬ心に恥じよ
言わぬことは聞こえぬ
言わぬは言うに優る
言わねば腹脹る
夷を以て夷を制す
因果の小車
印形は首とつりかえ
慇懃無礼
慇懃を通ず
-
いい後は悪い
言い勝ち功名
言いたいことは明日言え
言い出しこき出し笑い出し
言い訳するほど悪くなる
言うた損より言わぬ損が少ない
言うなり地蔵
言うは易し行うは難し
家売れば釘の値
家柄より芋茎
家泣きの外笑い
家になくてはならぬものは上がり框と女房
家の身上見るなら三代目の朝起き見やれ
家の高いより床の高いがよい
家は狭かれ心は広かれ
家は弱かれ主は強かれ
家貧しくて孝子あらわる
家を破る鼠は家から出る
毬栗も内から割れる
烏賊の甲より年の劫
怒りは敵と思え
怒れる者は内空し
怒れる拳笑顔に当たらず
生き馬の目を抜く
生二両に死五両
息の臭さは主知らず
生き恥かくより死ぬがまし
生身に餌食
生身は死身
生簀の鯉
生ける犬は死せる虎に勝る
意見と餅はつく程練れる
諍い果てての契
諍い果てての乳切木
砂長じて巌になる
砂を集めて塔を積む
躄三百文
石臼芸
石臼芸より茶臼芸にせよ
石臼に箸をさす
石が流れて木の葉が沈む
石地蔵に蜂
石を手で詰める
石に裃
石に灸
石に錠(石に判)
石に立つ矢
石に咲く花
石に布団は着せられぬ
石の上にも三年
石の物言う世の中
石橋を叩いて渡る
意地張るより頬張れ
医者が取るか坊主が取るか
医者寒からず儒者寒し
医者上手にかかり下手
医者智者福者
医者と味噌は古い程よい
医者の薬も匙加減
医者の自脈効き目なし
医者の只今
医者の不養生
医者は先医を謗り物縫う女は針手をそしる
医者は見掛けによらぬ
鶍の嘴
居ずば出合え
出雲の神より恵比寿の紙
出る日つぼむ花
何れ菖蒲と引きぞ煩う
何れを見ても山家育ち
伊勢へ七度熊野へ三度
居候の三杯目
居候は居ても損置いても損
急がば高火
急がば廻れ
急ぎの文は静かに書け
磯際で舟を破る
磯の鮑の片想い
痛い上の針
痛くも痒くもない
痛くもない腹を探られる
板子一枚下は地獄
痛し痒し
戴く物は夏も小袖
鼬になり貂になり
鼬の最後っ屁
鼬の無き間の貂誇り
鼬の目蔭
鼬の道切
居た所べったり
痛む上に塩を塗る
一瓜実に二丸顔
一押二金三男
一か八か
一髪二化粧三衣裳
一工面二働き
一芸に名あれば遊ぶ事なし
一芸は道に通ずる
一合取っても武士は武士
一事が万事
一謗二笑三惚四風邪
一種二肥三作り
一度ある事は二度ある
一と言うたら二と悟れ
一度が末代
一度は思案二度は不思案
一度は習慣にならぬ
一度はままよ二度はよし
一度焼けた山は二度は焼けぬ
一難去ってまた一難
一に看病二に薬
一日の名匠
一人虚を伝うれば万人実を伝う
一念天に通ず
一念の善悪人を生殺す
一念は継ぐとも二念は起こすな
一の裏は六
一番風呂は馬鹿が入る
一ひき二才三学問
一姫二太郎
一富士二鷹三茄子
一分八間
一枚の紙にも表裏あり
一目置く
一も取らず二も取らず
一文銭で生爪剥がす
一文銭と親の讎は取りにくい
一文高の世の中
一葉落ちて天下の秋を知る
一陽来復
一利あれば一害あり
一輪咲いても花は花
一蓮托生
一を聞いて十を知る
一を知りて二を知らず
一を挙げて三を返す
一攫千金
一家の富貴は千家の怨み
一家を機杼す
一竿の風月
一挙両得
一犬影に吠ゆれば万犬声に吠えゆ
一行失あれば百行ともに傾く
一口両舌
一災起これば二災起こる
一升徳利に二升は入らぬ
一升徳利こけても三分
一将功成りて万骨枯る
一升の餅に五升の取粉
一升の餅にも粉がいる
一心岩をも通す
一寸先は闇
一寸の光陰軽んずべからず
一寸延びれば尋延びる
一寸の虫にも五分の魂
一石二鳥
一殺多生
一双の玉臂千人の枕
一匹狂えば千匹の馬も狂う
一本箆は金の沓はいても探せ
いつ迄もあると思うな親と金
いつも月夜に米の飯
何時も柳の下に泥鰌は居らぬ
偽りの頭に宿る神あり
いとこ同士は鴨の味
従兄弟はとこは道端の犬の糞
井戸の端の童
井戸を掘るなら水の出る迄
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愛宕から火を出す
当たった者のふの悪さ
当たって砕けよ
仇花に実は成らぬ
頭押さえりゃ尻上がる
頭が動けば尾も動く
頭を掻くか字を書くか
頭隠して尻隠さず
頭剃るより心を剃れ
頭でっかち尻つぼみ
頭に吸殻のせても知らぬ
頭の上の蠅を追え
頭の黒い鼠
頭の濡れぬ思案
仇も情けも我が身より出る
あたら男に尾が下がった
新しい医者と新しい墓へは行くな
中らずと雖も遠からず
当る罰は薦着ても当たる
当るものは風ばかり
当たるも八卦当たらぬも八卦
仇を恩にして報ずる
彼方立てれば此方が立たぬ
暑さ寒さも彼岸まで
暑さ忘れりゃ蔭忘れる
逢った時は笠を脱げ
あったら口に風邪ひかす
有って地獄無うて極楽
熱火子にはらう
羹に懲りて膾を吹く
当事と越中褌は向こうからはずれる
当事は向こうから外れる
当てずっぽうの通り神
あてられた茸汁
後足で砂をかける
後追う子にひかれる
後から剥げる正月言葉
後先見ずの猪武者
後の雁が先になる
後の喧嘩先でする
後の喧嘩はゆっくりとせよ
後の祭り
後は野となれ山となれ
後腹が痛める
後百より今五十
後へも先へも行かぬ
穴あらば入りたし
穴蔵で雷聞く
侮り葛に倒れすな
穴のはたを覗く
穴の貉を値段する
穴を掘って言い入る
兄の物は猫の椀まで
姉女房は身代の薬
姉は菅笠妹は日傘
あの声で蜥蜴くらうか時鳥
あの世千日この世一日
痘痕も靨
家鴨が文庫を背負う
家鴨の火事見舞い
あぶない事は怪我のうち
危ない橋を渡る
危ない橋も一度は渡れ
虻蜂取らず
油紙に火の付いたよう
油に水
油を売る
油をかける
油を以て油烟を落とす
阿呆力に唖器用
阿呆と剃刀は使いようで切れる
阿呆につける薬なし
阿呆に取り合う馬鹿
阿呆に法がない
阿呆にも一芸
阿呆の足下使い
阿呆の一徹
阿呆の三杯汁
阿呆の鳥好き貧乏の木好き
阿呆の一つ覚え
阿呆は風邪ひかぬ
甘い酢では行かぬ
甘い物に蟻がつく
雨垂れ石を穿つ
雨垂れは三途の川
あま梃では行かぬ
甘やかし子を捨てる
雨夜の月
余りしゃべるとお里が知れる
余茶に福あり
あまり円きはまろび易し
余り物には福がある
阿弥陀も銭で光る
網呑舟の魚を漏らす
網にかかった魚
網の目に風たまらず
網の目に風とまる
雨が降ろうが槍が降ろうが
雨に濡れて露恐ろしからず
雨の降る日は天気が悪い
雨の夜にも星
雨は天から涙は目から
雨晴れて笠を忘る
雨降って地固まる
過ちては改むるに憚ること勿れ
過ちの功名
過ちは好む所にあり
歩めば土つく
荒い風にも当てぬ
荒馬の轡は前から
嵐の前の静けさ
蟻集まって樹を揺るがす
蟻が大仏
有りそうでないのが金、無さそうであるのが借金
在りて厭い亡くての偲び
蟻の穴から堤の崩れ
蟻の思いも天に届く
蟻の熊野参り
蟻の塔を組む如し
蟻の這出る所もない
蟻の這う迄知っている
蟻は蟻の穴へ這入る
蟻は五日の雨を知る
歩く足には棒当たる
有る時の米の飯
ある時は乞食にもある
有る手からこぼれる
有る時払いの催促無し
有るにまかせよ
合わせ物は離れ物
慌て者の半人足
慌てる蟹は穴へ這入れぬ
阿波に吹く風は讃岐にも吹く
合わぬ蓋あれば合う蓋あり
粟一粒は汗一粒
鮑の貝の片思い
あわを食って育つのは鯔の子ばかり
鮟鱇の待喰
あんころ餅で尻叩かれるよう
案じてたもるより銭たもれ
案じ置きには利無し
案じるより芋汁
案ずるより産むが易し
暗中的を射る
按摩の高下駄
暗夜に燈火失う
-
ああ言えばこう言う
合縁奇縁
愛多ければ憎しみ至る
愛多ければ憎しみもまた多し
匕首に鍔
相碁井目
挨拶は時の氏神
挨拶より円札
愛してその醜を忘る
愛する人に物を貸すな
愛想尽かしも金から起きる
愛想も小想も尽き果てる
逢いたいが情、見たいが病
相対の事はこちゃ知らぬ
開いた口には戸はたたぬ
開いた口へ牡丹餅
相手変われど主変わらず
相手のさする功名
相手のない喧嘩はできぬ
相手みてからの喧嘩声
あいの返事に難はなし
愛は小出しにせよ
愛は憎悪の始
相惚れ自惚れ片惚れ岡惚れ
逢うは別れの始め
敢て主とならずして客となる
逢えば五厘の損がゆく
仰いで唾吐く
青柿が熟柿弔う
青田褒めらば馬鹿褒めれ
青菜に塩
青菜は男に見せな
青は藍より出でて藍より青し
青葉は目の薬
青表紙を叩いたものにはかなわぬ
赤いは酒の咎
赤児のうちは七国七里の者に似る
赤子と搗きかけの餅は手荒いがよい
赤子は泣き泣き育つ
赤子を裸にしたよう
上がって三代下がって三代
垢で死んだ者はいない
垢は擦るほど出るあらは探すほど出る
垢も身のうち
明るけりゃ月夜だと思う
垢を洗うて痕を求む
秋風と夫婦喧嘩は日が入りゃ止む
秋かますは嫁に食わすな
秋財布に春袋
秋鯖の刺身にあたると薬がない
秋柴嫁に焚かせろ
空樽は音高し
商い上手の仕入れ下手
商いは牛の涎
商いは数でこなせ
商いは門門
商いは本にあり
秋茄子嫁に食わすな
秋になればほいと腹になる
秋の雨が降れば猫の顔は三尺になる
秋のアラと娘の粗は見えぬ
秋の入り日と年寄りは落ち目が早くなる
秋の鹿は笛による
秋の空は七度半変わる
秋の日と娘の子は呉れぬようで呉れる
秋の日は釣瓶落とし
秋の夕焼け鎌をとげ秋の朝照り隣へ行くな
秋日に照らせりゃ犬も食わぬ
秋日和半作
秋は山から春は海から
空家で声嗄らす
空家の雪隠でこえなし
諦めは心の養生
呆れが礼にくる
秋葉山からの火事
商人に系図なし
商人の虚言は神も御許し
商人の子は算盤の音で目をさます
商人の空値
商人の元値
商人は木の葉も錦に飾る
商人は損していつか倉が建つ
商人は矢の下くぐれ
悪縁ちぎり深し
悪貨は良貨を駆逐す
悪妻は百年の不作
悪妻は六十年の不作
悪事千里を走る
悪事身にかえる
悪獣も猶その類を思う
悪性の気よし
悪女の賢者ぶり
悪女の深情け
悪心は降る雨
悪銭身に付かず
悪に強ければ善にも強し
悪人あればこそ善人も顕れる
悪人には友多し
悪人の友を棄てて善人の敵を招け
悪人は刀の試し物
悪の裏は善
悪の報いは針の先
悪は一旦の事なり
悪は延べよ
欠伸を一緒にすれば三日従兄弟
胡坐で川
上げ膳据え膳
明けた日は暮れる
開けて悔しき玉手箱
明けて通せよ肥担ぎ
開け放しの根性よし
上げ舟に物を問え
阿漕が浦に引く網
顎で蠅を追う
顎振り三年
朝雨女の腕まくり
浅い川も深く渡れ
朝謡は貧乏の相
早起きは三文の徳
朝起き千両夜起き百両
朝女朝坊主
朝駆けの駄賃
朝雷に川渡りすな
麻殻に目鼻を付けたよう
朝曇りに驚く者は所帯持ちが悪い
朝乞食夕坊主
朝酒三杯御神酒のお下がり
朝酒は門田を売っても飲め
浅瀬に仇波
朝銭出すな
朝題目に宵念仏
朝茶は七里戻っても飲め
朝出た跛には追い付かず
朝鳶に鳶を着よ夕鳶に笠を脱げ
朝虹笠いらず
麻につるる蓬
朝寝朝酒貧乏のもと
朝寝好きの夜田打
朝寝八石の損
朝寝坊の宵っ張り
朝のぴっかり姑の笑い
朝の一時は晩の二時にあたる
朝跳ねの夕びっこ
朝腹の丸薬
朝日が西から出る
朝比奈と首っ引き
麻布で気が知れぬ
薊の花も一盛り
朝飯前のお茶漬け
朝霧の昼日和
朝焼けは雨、夕焼けは日和
朝油断の夕かがみ
足が地につかぬ
海驢の番
足寒うして心を病む
明日は明日の風が吹く
味無い物の煮え太り
足の裏掻く
足の裏の飯粒
足の裏の飯粒をこそげる
味は大和のつるし柿
足元から鳥が立つ
足元から火が付く
足元の鳥は逃げる
足元を見て付けあがる
阿闍梨死して事欠けず
網代の魚
足を洗う
蘆を啣む雁
足を棒にする
明日ありと思う心の仇桜
飛鳥川の渕瀬
預かり物は半分の主
小豆と女のしょっぱいのには手が付かぬ
小豆の豆腐
小豆は友の露を嫌う
小豆は馬鹿に煮らせろ
小豆飯を炊けば初午となる
明日食う塩辛に今日から水を飲む
明日知らぬ世
明日の事は明日案じよ
明日の事を言えば鬼が笑う
明日の百より今日の五十
明日は雨降り他人は泥棒と思え
東男に京女
畦から行くも田から行くも同じ
畦つけ半分
遊びに師なし
遊んでいる日は暮れるに早い
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